2018年 02月 05日 ( 1 )

青春時代からの友人

茨木その子の詩集、だいたい読み終えました。私が気に入るはずとわざわざ、6枚も紙に書き写してくれました。
自分の感受性くらい

ぱさぱさに乾いていく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもがひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
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彼女は昔から達筆で文章力も優れていて、何より彼女から学んだことは、女は度胸です。ひとに臆さない点では彼女ほど優れている人はなかなかいないです。体格は小さくても肝っ玉が太い、友人の一人です。そういえば、私の女友達はみんな、肝っ玉が据わっていますね。
茨木その子さんは、1926年といえば、うちのじいちゃんより若くて80歳で亡くなられています。
図書館に返す前に、私が気に入ったものを、記録しておきます。

倚りかからず
もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや
できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや
できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや
いかなる権威にもよりかかりたくない
なかく生きて
心底学んだのはそれくらい
じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ

笑う能力

中略

言葉の脱臼 骨折 捻挫のさま
いとをかしくて
深夜 ひとり声たてて笑えば
われながら鬼気迫るものあり
ひやりともするのだが そんな時
もう一人の私が耳元で囁く
「よろしい
お前にはまだ笑う能力が残っている
乏しい能力のひとつとして
いまわのきわまで保つように」
はィ
出来ますれば

山笑う
という日本語もいい
春の微笑を通り過ぎ
山よ 新緑どよもして
大いに笑え!

気がつけば いうのまにか
我が膝までが笑うようになっていた


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by kannazuki1022 | 2018-02-05 15:31 | 雑談 | Comments(0)